2012年12月13日木曜日

津久井城の発掘調査終了しました。


こんにちは、SMです。

津久井城跡市民遺跡調査団の里山広場での発掘調査が終了しました。

これまでお話したようにこの活動は相模原市教育委員会、相模原市立博物館とそして、私達、(公財)神奈川県公園協会の連携事業でそれぞれの団体に所属しているボランティアさん達と一緒に調査を行うものです。
調査にあたっては今回や前回のような講義や研修、そして発掘調査から調査成果の展示まで様々な活動を1年に渡って行います。



今年度の発掘調査は「里山広場」で行いました。
「森のステージ」のさらに奥、現在は広場とベンチが設置されています。

調査は11月5日から12月5日まで、約1ヶ月行いました。
昨年度に引き続き、根小屋地区の城坂一体に広がる曲輪の実態解明を目的に行なっています。
昨年度は「森のステージ」のちょうど真正面にあたる数カ所の曲輪を対象に発掘調査を行い、段切りや柱穴などを発見しました。

今年度は「里山広場」の中心に南北に調査区を設定し、発掘調査を行うことと、「森のステージ」の上段部分の測量調査を行いました。


「里山広場」の発掘調査ではとても興味深いものが発見されたので速報でご紹介します。

 角のとれた丸い河原の石や角のある山石を斜面に貼り付けている遺構。

  石は全体的に丸く配置しており、調査区の外まで広がっています。

 また写真中の人が立っている足元では石は発見されず、また固く硬化しているため、道ではないかと想定されています。




 河原石が直線的に並んでいる石列。
写真中の矢印に沿って、河原石が並んでいます。
矢印の右側には上面が平らになった石が配置されていました。左側には流れ込んだと思われる土砂が溜まっています。







調査担当者から、これらの時期は概ね中世だと考えられていますが、まだまだこれから細かく整理する必要があるとのことです。
今後、今回の調査のまとめを行い、相模原市の文化財展や市立博物館、そして津久井湖城山公園のパークセンターでも調査の成果展を実施します。
これらの開催期間についてはまた詳細決まり次第御連絡させていただきます。

ではでは、今回の調査ではどうやら「里山広場」には入念に作りこまれた何かしらがありそうだということがわかりました。
詳細についてはまた整理できしだい、お話させていただきます。
今回は速報というかたちで「こんなものが発見されました!」ということだけお伝えしました。

乞うご期待!!

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